秘境探訪の記録を日記形式でご紹介します。

秘境探訪記

秘境探訪の記録を日記形式でご紹介します。

暖かくなってくると、霊峰比叡山は観光シーズンになります。例年、観光客で賑わう場所ですが、そんな中でも秘境駅と呼べる珍しい駅が存在します。それはケーブルカーの駅なのですが、さっそくご案内しましょう。比叡山と言えば、延暦寺や雄大なびわ湖の眺めを愉しめる場所です。京阪線の坂本駅から少し歩いたところにケーブル坂本駅があります。坂本ケーブルは全長2025メートルの日本一長いケーブルカーで、そのためか途中に駅があるのです。それが、下側の「ほうらい丘駅」と上側の「もたて山駅」で、事前申告しておかないと止まらないので降りることができません。さきに昭和24年に「もたて山駅」ができましたが、ケーブルカーの特性上、2台のケーブルカーのうち1台が、もたて山駅に止まっている間は意味もなく、もう1台も停車していなければならないのです。その停車場所の周囲は、元亀2年(1571年)織田信長による比叡山焼き討ちで、犠牲になった多くの人々の霊を慰める石仏が彫られて奉られていたところで、「蓬莱丘地蔵」と呼ばれています。ここが昭和59年「ほうらい丘駅」になったのです。当然、この駅につながる車道等はまったく無く、山上の延暦寺へ続くハイキング用コースを使えば何とか行くことができるというレベルで、そもそも、途中からではケーブルカーは止まってくれないわけです。ここから歩き出すと伝教大師最澄の言い伝えが残る「蟻が滝」等もあり、身近な場所でありながら山頂までは秘境の雰囲気が味わえます。ちょっと他では考えられない秘境と秘境駅の組み合わせです。

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